外来種の花、日本渡来時期


意外と知らない外来種の花

外来種の花、日本渡来時期

日本には古くから親しまれてきた花が沢山あります。桃や梅など食物として利用されてきたもの、菊や蓮など観賞・宗教目的などに栽培されてきたものなどありますが、これらの植物は日本在来種ではない外来種が沢山あるのです。
このページでは、古くから親しまれてきた外来植物を、渡来時期順に説明します。

桃

縄文時代前期
史前帰化植物。弥生時代の遺跡から種子が見つかっており、弥生時代に日本に渡来してきたと考えられていましたが、近年、長崎県の多良見町にある伊木力遺跡から桃核が出土し、縄文時代前期には日本に伝来していることがわかりました。
平安時代の書物によると水菓子として食されていたようです。


彼岸花

彼岸花

弥生時代以前
史前帰化植物。具体的な渡来時期や渡来経路は分かっていません。
稲作と共に中国(揚子江の上流との説あり)からもたらされたとも云われ、古来から田んぼのあぜ道などに植えられていました。
その毒性によりモグラなどに田畑を荒らされるのを防ぐ為だったと云われます。


油菜※在来種の可能性あり

アブラナ

弥生時代以前
ヨーロッパ、地球海沿岸地方より日本に伝来してきました。渡来時期は不明ですが、弥生時代には中国経由で日本に渡来しているようです。
※在来植物とする説あり。
食用として積極的に栽培されるようになったのは明治時代以降のことです。


梅

飛鳥〜奈良時代
飛鳥、奈良時代にかけて遣唐使より中国大陸より日本に伝来したと云われます。
食用、観賞、薬、など様々な形で親しまれてきました。


牡丹

牡丹

奈良時代(724年)
724年(聖武天皇)に空海という遣唐使により中国から渡来しました。
「枕草子」によると8世紀には栽培されているようですが、もともとは薬用として栽培されており、観賞用に広く栽培されるようなったのは江戸元禄記になってからです。


朝顔

アサガオ

奈良時代末期
奈良時代末期に遣唐使が中国から種が伝来しました。朝顔の種には下痢になる成分を含んでおり、奈良時代から平安時代に掛けて薬用として使用された模様。
江戸時代に観賞用として園芸種がたくさん栽培されるようになりました。


菊

平安時代前期
日本の国花ですが日本の固有種ではなく、平安時代前期に中国より日本に渡来しました。 鎌倉時代、後鳥羽上皇が菊の花を「菊紋」として天皇家の家紋とした事から日本を象徴する花と
っていきました。 栽培が活発になったのは江戸時代前期で、沢山の品種が生まれました。


蓮※在来種の可能性あり

蓮

平安時代
インド原産、中国経由で仏教と共に日本に伝来したと云われます。渡来時期は不明ですが、古事記にもその名が出ており、平安時代には渡来していると思われます。(仏教と共に、、ということなので、飛鳥時代には来ていたかもしれません)
食用、薬用、観賞用として利用されてきました。
※日本固有種という説あり。
http://atsso.asablo.jp/blog/2009/08/05/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%B3%80%E3%83%8F%E3%82%B9


水仙

日本水仙

平安末期
ヨーロッパから中国を経由して日本に渡来したと云われる帰化植物。藤原良経(九条良経)が描いた水仙の絵が残っているため、平安末期には渡来していると思われます。
球根が海をぷかぷかと浮いて流れてきたなどの説もあります。
http://www.ctb.ne.jp/~imeirou/soumoku/11/ssuisen/suisen.html


向日葵

向日葵

江戸時代初期
17世紀に北アメリカ大陸西部より日本に伝来。
もともとは丈菊(ジョウギク)と呼ばれていましたが、1688〜1704年にこの名が広まりました。


秋桜

秋桜(コスモス)

明治20年ごろ
明治に原産地メキシコより伝来され急速に日本全国に広がって行きました。
一般的にはコスモスと呼ばれます。





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